省エネでまこん(DEMS)バージョンUPのお知らせ

省エネでまこん1号機は2016年5月、デマンド監視装置に計測機能を付加した、いわゆるIoTのはしりとして注文を受け、現在も稼働しているところです。以来、省エネの課題発掘や効果確認等のため見える化が求められるようになり、見える化について研鑽・拡充してまいりました(「省エネでまこん納入実績」2018年5月23日)。このような経緯のもと、現在はデマンド管理EMSの両方の機能を併せ持った類を見ない中小規模工場向け節電・省エネシステムとして、様々な工場でご利用いただいています。

バージョンアップ内容

この度、省エネでまこん(DEMS)の「デマンド管理」、「見える化」、「セキュリティ等」について改良しました。詳しくは以下のとおりです。

1.デマンド管理

デマンド抑制・維持への取り組みが継続されるよう、デマンドの発生状況が一目で分かる分析グラフを追加しました。このグラフの活用で、過大なデマンドが発生しないような運転方法などを見つけ出す(スマートデマンド)ことに役立ちます。

1)デマンドの時間帯別発生頻度グラフ

過大なデマンドは特定の時間帯に集中することがあります。このグラフにより時間帯と頻度の関係が読み取れます(図 右下)。

2)デマンドの曜日別発生頻度グラフ

同じく、過大なデマンドは特定の曜日に集中することがあります。このグラフによりその曜日と頻度の関係が読み取れます(図 左下)。

3)デマンドの母数変更機能

分析対象のデマンドの母数を調整できるようにし、分析に幅を持たせました(図 左上 ●●%超過)。

注意)「図 右上」は従来からあった、デマンド発生ヒストグラムです。

2.見える化

1)5分ごとの蓄積データのグラフ表示

計測値を5分(※)ごとに表示するグラフ(右図)において、保存した任意のデータを瞬時に再表示する機能を追加しました。これにより、少し前の状況が即座にWEBブラウザ上で確認できるようになりました。ちなみに今までは、CSV形式でダウンロードし、EXCELでグラフ化と手間がかかっていました。なお、5分間隔表示は1分まで短縮できます。

※例えば、サイクル中に7分間停止した様子を捉えたい時、30分間隔の計測では停止状態を捕捉できません。同様に、2分間停止した場合には、5分間隔では捕捉できません。

2)1週間ごとの集計グラフを追加

分析を行う際、1年間を通しての消費電力の変化や傾向を知りたい時があります。その際、月ごとデータを比較する方法がよく用いられますが、月集計の場合、日数や土・日曜日の数が異なるため単純には比較できません。1週間単位で集計すると前述の影響がなくなり、一目で年間の変化や傾向が把握できるようになります(右図)。受電電力についてのみ対応しています。

3)温度・湿度グラフの改善

DEMS本体付近の温・湿度は従来より計測、グラフ表示(右図)していますが、精度や保存データの再表示など機能アップしました。温・湿度は空調を始めエネルギー消費と密接な関係があり、分析する上で重要な情報となります。

精度: 温度 ±0.5℃ 湿度 ±5%RH

4)その他(合計値、アワーメーター等)

・例えばコンプレッサ3台を計測する場合、3台の合計電力やそれぞれの稼働時間、合計稼働時間もグラフ化に対応しました。場合によっては合計値などはすぐに知りたい情報で、この可視化に対応したものです。そのほか、効率表示や原単位などもグラフ化に対応できます。物理量のリアルタイム表示から、物理量と関連あるデータとの演算結果をグラフに表示(右図 上)できるようになりました。

・グラフ要素にはそれぞれ個別のミニグラフ(右図 下)も用意しました。個別要素の全貌が見渡せます。

注意)右図 (上)のEXCELグラフははめ込み

3.セキュリティ等機能UP

1)情報セキュリティやデータの完全性について向上させました。

2)リモート制御(WEBブラウザから末端の機器などに対してON/OFFなどの制御を行う)の信頼性や確実性について改善しました。同時に操作ログ、結果ログのCSV出力に対応しました。

3)そのほか、グラフ描画のスムーズ性、グラフ軸のオートスケール、グラフの自動更新、メール配信履歴、リアルタイム消費電力グラフ(ほぼリアルタイムに受電電力をアナログメータのごとく表示)など、向上・機能UPしました。

リアルタイム消費電力メータ

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※”DEMS”は、デマンド管理(Demand Management System)の”D”とEMS(Energy Management System)の”EMS”の造語で、”デムス”と読みます。

仕様はこちらをご覧ください。