ポンプのインバータ運転による省エネ効果

インバータ制御によるポンプの省エネ効果

この度、図1のポンプシステムにおいて、ポンプを可変速できるようインバータを導入しました。本システムにおいて、ポンプの周波数を10%下げるとポンプ動力は一体いくら下がるのか、実際に計測しましたのでその結果を紹介します。

図1 ポンプシステム

ポンプの省エネ効果(インバータ)

図2 ポンプ流量-揚程特性(インバータ)

ポンプの省エネ効果

図3 ポンプ電力(省エネでまこん)

 

 

 

 

 

 

 

図2は同ポンプの「ポンプ流量-揚程特性」で、50Hz運転と45Hz(※1)運転の性能曲線をそれぞれプロットしています。現在運転点(50Hz)はQ=860、H=46で、45Hzに下げた時の運転点はQ=765、H=39.3です(シュミレータで計算・グラフ化。Q×Hの比率は76%)。

図3は、Paポンプ(図1のポンプ)を12:47過ぎに 45Hzから50Hzにあげた時のポンプ電力量の計測状況(※2)で、0.136kWh/min(8.2kW)から0.184kWh/min(11.0kW)へと上昇しました。つまり、50Hzから45Hzまで10%ほどポンプの周波数を下げると、ポンプの消費電力は26%下がることになります。(N(回転数)=0.9 N3=0.73 P(ポンプ動力)=0.74であり、ほぼ P∝N3が成立しています)

一般にポンプは安全率を見て選定されます。その結果、流量や圧力が過大となり無駄な電力に消費しているケースがたくさんあるはずです。ポンプ動力が大きいまたは運転時間が長いようなケースでは、インバータ導入効果について省エネ計算されることをお勧めします。

※1 50Hzの性能曲線から推定
※2 省エネでまこん(FEMS)による。1分単位で記録かつリアルタイムにスマホ等に表示

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