デマンド管理の基本と全体像

DEMAND MANAGEMENT BASICS

デマンド管理は、電力のピークを「知り、予測し、抑える」活動です

高圧電力を利用する工場では、30分ごとの平均使用電力である最大需要電力(デマンド)が、契約電力や基本料金に関係します。デマンド管理では、電気を一律に止めるのではなく、ピークがいつ・なぜ発生するかを把握し、現場への影響が小さい方法で抑制します。

なぜ請求書だけでは管理できないのか

請求書からは月間使用量、最大需要電力、金額を確認できます。しかし、最大需要電力が発生した日時、そのとき同時に動いていた設備、前後の負荷変化までは分かりません。ピークの要因を知るには、時系列データと現場の稼働情報を結び付ける必要があります。

知る

30分デマンドと、より細かな電力データを継続的に記録します。

予測する

現在の使用状況から時限終了時のデマンドを予測し、目標超過の兆候を捉えます。

抑える

生産・品質・作業環境への影響を確認し、停止、設定緩和、運転時間変更などを選びます。

最大需要電力と契約電力の関係

各月の最大需要電力から契約電力が決まる考え方
各月の最大需要電力と契約電力の関係

一般的な実量制契約では、当月と直前11か月の最大需要電力のうち最も大きい値が契約電力に反映されます。このため、一度大きなピークが発生すると、その影響が一定期間続きます。契約方式は電力会社・契約種別で異なるため、実際の条件は最新の契約書や約款で確認してください。

デマンド管理の基本サイクル

01 計測

受電電力を継続記録し、ピークの日時と大きさを確認します。

02 目標設定

契約電力、稼働計画、停止可能な負荷を踏まえて目標デマンドを決めます。

03 対応

予測警報に応じ、あらかじめ決めた手順で負荷を調整します。

04 検証

操作記録と計測データを突き合わせ、目標値と対応手順を改善します。

長期間の電力使用量を比較する画面
蓄積データを比較すると、季節・曜日・稼働条件によるピークの傾向を確認できます。

まず、できること

まずは請求書から削減余地を概算し、その後に計測と現場確認へ進むと、検討条件を整理しやすくなります。